こんにちは、ワールドミュージック好きのしおや(Shioyan_jp)です。
最近何やらアフリカの音楽シーンが盛り上がってきているのを感じます。
昔だったら辺境音楽、ワールドミュージックのくくりで見られてしまっていたと思うんですが、最近はもうそういう「遅れた地域の音楽」みたいな感じではないですね。
欧米の音楽と普通に交流している若い世代が、フラットな感覚で新しい音楽をつくりだしている雰囲気。
個人的に「めっちゃ良いな〜!」と思うアフリカの新しい音楽を紹介していきます。
目次
最近のアフリカ系アーティストの新譜がとても良い
Baloji / 137 Avenue Kaniama
バロジの新譜が2018年3月にリリースされました。
素晴らしい出来。
アフロファンク・ポップ・ヒップホップ・エレクトロが混ざったような印象の音楽です。
欧米の音楽にアフリカの要素をミックスしてみましたとかそういうことではなくて、「バロジの音楽」をやっているんですよね。
国やジャンルで分類できないオリジナルな音楽。
コンゴ人ラッパーのバロジは育ちはほとんどヨーロッパだそうで、国で分けることにどれだけ意味があるかわかりませんが。
バロジはカリスマ性があって、男から見てもセクシーでかっこいいんですよね〜。
2018年3月に来日していたんですが、知らずに行けなかったのが本当に悔しい。
Seun Kuti & Egypt 80 / Black Time
正統派アフロビートの後継者シェウン・クティ。
2018年3月に4年ぶりとなる新作リリースです。
骨太で躍動的なビートと現代的な洗練・ミニマリズムが共存した傑作。
父フェラ・クティが偉大すぎますが、シェウンは親の七光りという印象は全くないですね。
頼もしいです。
Muungu Africa / Show Love
Muungu Africaがどういうグループか背景知識がないんですが、2018年5月リリースのセカンドアルバムが良作。
ピースフルであったかい感じなんですが、アツい思いも伝わってきます。
5曲目のShow Loveが好き。
Msafiri Zawose / Uhamiaji
タンザニアのゴゴ族の伝統音楽の伝承者ムサフィリ・ザウォーセ。
フクウェ・ザウォーセの息子さんです。
2017年作の「Uhamiaji」ではサム・ジョーンズという方との共作でかなりエレクトロニックなサウンドになっています。
アフリカと欧米の音楽文化のミックスがどうのという話は置いておいて、このアルバムはめっちゃかっこいいです。
CNNのサイトにムサフィリ・ザウォーセのインタビュー動画がありました。
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と、こんな感じで良いアルバムばかり出てくるものだから、「アフリカ盛り上がってるなあ」とどうしても感じてしまうんですよね。
南アフリカの新音楽Gqom(ゴム)シーンはどこへ向かう?
アフリカの新しい音楽としてもう一つ注目なのが、南アフリカ・ダーバン発祥のGqom(ゴム)音楽。
ハウス・ミュージックにのる激しいパーカッションやカットされたボーカル、繰り返されるリズム・パターンが特徴です。
踊るための暗黒系ハウスといった感じです。
Gqomが生まれ始めた初期は低俗で騒々しい音楽として南アフリカの音楽シーンでも見下されていましたが、2014年〜2016年あたりでアフリカにとどまらず世界的にも急速に広まり、今では欧米のクラブシーンでも新しい音楽として市民権を得ているようです。
アフリカのアーティストの口からよく出るのは「Africa is the future」という言葉ですが、ゴム関連の動画をいろいろ漁っていたら、「Gqom is the future」と語っている人もいました。
アフリカで生きるアフリカ人にしかつくれない音楽として、現地の人は誇りを持っているようです。
アフリカ音楽シーンがアツいと感じる理由の一つがゴムの盛り上がりです。
現地での空気感がわかりませんが、そろそろゴムも成熟して次の段階に進もうとしている頃でしょうか。
Sho Madjoziはゴムをベースにしつつ自分の音楽をしようとしているように感じます。
今、新譜を作っているそうで、楽しみですね。フクフク
アフリカの音楽は未来。これから何が生まれてくるだろう
アフリカの音楽は時代遅れの民族音楽なんかではないですね。
欧米とアフリカの音楽の要素をミックスさせてちょっと新鮮にしてみよう、とかそういうレベルでもないです。
アーティストたちが次世代の感覚で、新しいものをつくっています。
欧米の音楽はいろいろやり尽くした感がありますが、こういう時にトレンドが生まれてくるのはこういう地域なのかもしれません。
これからもアフリカの音楽シーンに注目です。