ぼくは妻がうつ病で、どうしたらよくなるものかと悩みながらあれこれ本を読んでいます。
その中で「効果がありそう!」と思えたのが食生活の改善で心の病を治すというものでした。
まだまだうつとの闘いは続いていて、食生活でうつが改善したと言えるレベルではないのですが、
栄養療法は効果がありそうなので備忘録も兼ねて書いてみます。
うつ対策で悩んでいる人に、食生活の改善はオススメというお話。
目次
ホントに食生活の改善なんて効果があるの?
うつと言ったら心の病なんだから食事は別に関係ないのでは?と昔のぼくは思っていました。
うつの原因は仕事や生活の環境による部分が大きいのではないかと…。
でも、本を読んでると食習慣を変えただけで精神的に安定したという人の話がたくさん出てくるんです。
半信半疑でしたが、うつのメカニズムを考えると、食事が影響あるというのは納得できました。
うつと食事は関係ある
そもそも人が落ち込んだり喜んだり幸せを感じたりするのは、脳の神経伝達物質の影響を受けています。
例えば幸せを感じる時はセロトニンが、楽しい時はドーパミンが、攻撃的な気分の時はアドレナリンが出ています。
それが職場や家庭で強いストレスにさらされると、ストレスを和らげるためにセロトニンやドーパミンといった「幸せホルモン」が消費されてしまいます。
ストレスを受け続けて幸せホルモンがなくなるとどうなるか?
精神的に不安定になったり憂うつになったりしてしまうんです。
失われた幸せホルモンをつくるためには、エネルギーを補給してあげなければいけません。
そのためには、栄養のある食事をすることがすごく大事。
ビタミンやミネラル、タンパク質などの補給によって神経伝達物質をまたつくることができます。
逆に栄養が不足し幸せホルモンがつくれず、精神的な不安定、憂うつ状態、不眠症が続いてしまうと…。
うつが深刻化してしまう可能性があるわけですね。
薬でうつは治るのでは?
でもうつ病って病院でもらってる薬で治るんじゃないの?という気もしますよね。
薬で治らないということではないんです。
気分の浮き沈みを落ち着かせたり、睡眠薬を飲まないと眠れなかったり、薬に助けられる場面は多いです。
薬で安定させながらストレスの少ない環境をつくっていくことがうつ病治療の基本なんだとは思います。
ただ、薬はあなたやあなたのパートナーに栄養を与えてくれるわけではありません。
食べ物やサプリで、必要な栄養素を継続的に補わなければ、体の状態は変わらないのです。
薬で一時的に神経伝達物質をつくるのではなく、栄養のある食事で日常的にこころの健康を保つこと。
これが理想的な状態ではないでしょうか。
食生活をどう変えたらいいの?

食生活を変えるといっても何をどう変えたらいいんでしょうか?
大事なのは、規則的に三食バランスの良い食事をとること、体に悪いものは食べないことです。
まずは、下記に挙げる栄養素がとれるような食事を心がけると良いです。
うつ対策に大事な栄養素と食材
ビタミンB群
ビタミンB1, B2, B3(ナイアシン), B6, B12, パントテン酸、葉酸、ビオチンのビタミンB群。
不足すると、やる気・集中力の低下、イライラ、情緒不安定、疲れ、不眠、錯乱、うつ、無感動、食欲不振、記憶障害、妄想思考などにつながります。
タンパク質・糖質・脂質をエネルギーとして活用する助けをするほか、神経伝達物質づくりにも関わる大事な栄養素です。
大豆、ピーナッツ、玄米、胚芽米、魚、バナナ、うなぎ、豚肉、レバー、牡蠣、しじみ、ほうれん草などに含まれます。
その他に、フルーツなどからとれるビタミンCも疲労・うつ防止、鉄分の吸収などを助けてくれます。
鉄分
不足すると、貧血、動悸・息切れ、寝起きの悪さ、肌荒れ、イライラ、神経過敏などにつながります。
特に女性は生理のため不足しやすい栄養素です。
肉、魚、あさり、ひじき、卵、大豆、乳製品、小松菜、ほうれん草などから取ることができます。
タンパク質
すべての栄養素の基礎、タンパク質。
体のみでなく、神経伝達物質もタンパク質からつくられます。
不足すると、記憶力や思考力の低下につながるほか、うつのリスクも高まります。
肉、魚、卵、大豆、乳製品などに含まれます。
カルシウム
不足すると、イライラ、神経過敏、骨の弱化、手足のしびれなどにつながります。
乳製品、小魚、いわし、モロヘイヤ、小松菜、大豆、アーモンド、ごまなどに含まれます。
うつを加速させる、体に悪いもの
うつ病を加速させてしまう食べ物もあります。
現代人の好きな食べ物たちですね。
砂糖、白米、コーヒー、菓子、チョコレート、コーラ、お酒など。
ぼくも大好きです。
これらはビタミンB1を壊すほか、低血糖症につながるリスクが高いです。
低血糖症になると精神的な不安定、イライラにつながり、キレて反社会的行動を起こしやすくなります。
うつ病患者のうち、95%以上が低血糖症だったという驚きのデータもあるそうです。
上記の食べ物の暴飲暴食をやめてバランスの良い食事に変えたところ、一気に症状が改善した例も多いようですね。
でも食生活の改善なんて簡単にできない…。
いつも栄養バランスを考えて料理するのも大変だし、正直面倒ですよね。
そんな忙しい人にもおすすめなのがバナナ。
精神的に不安定で暴れてしまう人にバナナを食べさせたらピタリと止んだと言う逸話があります。
ほんまかいなという感じですが、バナナは幸せホルモンをつくる栄養素をバランスよく含んでいる理想の食べ物。
手軽に食べられるのも魅力的ですよね。
まとめ
うつに効く理想の食習慣について、まとめます。
- 肉・魚・玄米・乳製品・大豆・ほうれん草などをバランスよく食べること
- 甘いもの、コーヒー、菓子などは食べ過ぎ厳禁
- 手軽な栄養補給はバナナで
こうやって書くとわりと当たり前のことに見えますが、普通のバランスよい食事がなかなか難しい現代での生活。
意識していても守るのは簡単ではありません。
食事で栄養補給が難しい方は、サプリに頼るのもアリだと思います。
おまけ : 参考にした本
今の自分の考え方のベースになっている本です。
栄養をとることの大切さ、うつとの関係についてわかりやすくまとめられていて、初めて読んだときは感動しました。
こちらの方が医学的見地から記述されています。
低血糖症の怖さ、ビタミンB3の大切さについて述べられている部分が興味深かったです。
ただ、栄養学を重視しない現代の医学界への批判も含んでいるので、そういう部分は飛ばして読みました。
おまけ2 : 料理なんて全くしたことない方へ
「栄養取るのはわかったけど、料理なんて全くしたことないよ!」という方へ。
料理のコツを初心者向けに書きました。
当たり前のことしか書いてないので注意してください… ;
